友罪
高い評価と熱い支持を得ている作家が、「発表する時、喜びよりも先に恐れを抱いた」と告白する問題作。監督は、緊迫感溢れるサスペンスと、人間の本質を問う重厚なテーマを融合させた『64‐ロクヨン‐』で、大ヒットを記録した瀬々敬久。なぜ殺したのか?益田が犯した罪とは?鈴木に関わるふたりの女性の想いの行方は?物語はふたりに関わる人々をも巻き込み、予想もしない衝撃の結末へとなだれこんでいく。人間存在の謎に満ちた深みへと導く、慟哭のヒューマンサスペンス。【ストーリー】ある町工場で働き始めた、元週刊誌ジャーナリストの益田と、自らの経歴を一切語らない鈴木。年齢以外の共通点は何もないふたりだが、同じ寮で暮らすうちに友情を育ててゆく。そんななか児童殺害事件が起こり、17年前に日本中を震撼させた凶悪事件との類似性が囁かれる。当時14歳だった犯人の少年Aはすでに出所していて、今度も彼の犯行ではないかというのだ。ネットに拡散していた少年Aの写真を見た益田は愕然とする。そこには鈴木によく似た少年が写っていた。驚きと疑問に突き動かされ、調査を始める益田。それは、17年前に犯した‘自らの罪’と向き合うことでもあった。一度は人生を捨てたふたりの過去と現在が交錯し、止まっていた時計が激しく動き始める。それはまた、ふたりに関わる人々の人生も大きく動かすことになる――。
夏帆の特集サイトはコチラ